2005年度 |
2023.5.22更新(9R) |
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2005年度導入車の概要
第1陣の導入としては2005年11月、路線車向けとして北陸鉄道(株)に2両、ほくてつバス(株)に7両の新車が導入されました。この時にほくてつバス(株)に導入された新車は、グループ会社としては初の大型ボディによる新車となり、グループ全体においても大型車全体では2年ぶり、ディーゼル車に限って言えば5年ぶりの導入となりました。北陸鉄道(株)においては、中型ロングとしては初となる三菱エアロミディでの導入となり、錦町粟ヶ崎線や平和町線などに導入されました。
翌年2月には北陸鉄道(株)に5両、北鉄金沢中央バス(株)に2両、加賀白山バス(株)に1両の新車が導入されました。この時の導入において、座席の色やガラスにおける着色の有無などにおいて、本体・グループ各社間で差異が出始めているのが特徴です。
石川県立図書館貯蔵の【ほくてつ】には2005年11月導入分が2005年12月号、2006年2月導入分が2006年3月号に記載されております。
関連記事:2005年度・2006年度導入車における車内ディティール比較
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型式写真
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↑三菱"エアロミディ"(PA-MK27FM) 北鉄グループとしては、初のふそうエアロミディ長尺となった。 |
※加賀地区移籍後のホイール無塗装化後 北陸鉄道(株)導入分は、標準仕様ノンステップバスを適合しつつ、ガラスや座席は従来車を踏襲したものに。 |
↑三菱"エアロスター"(PJ-MP35JM) 9年ぶりの導入となった同車種のワンステップバスは、側窓最前部分が小さな固定窓となったのが目新しい。
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※2019.8施工と思われるリアの所属表記貼付後 ライト配置といった基本的な構造は、従来導入車の流れを汲む。 |
↑↑日野"ブルーリボンⅡ"(PJ-KV234N1) いすゞ"エルガ"と同様の外観となった日野製ワンステップ。 スモークガラスといった新機軸も採用。 |
※2019.8施工と思われるリアの所属表記貼付後 車イスマークにも対応した乗降中表示機も、北鉄グループでの目新しい要素となった。 |
⇒前回導入分からの仕様変更点
<共通>[●:メーカー側による仕様変更 ○:導入事業者側による仕様変更 △:グループ会社内での仕様変更(文末に括弧で該当各社表記あり)]
●12トンを超過する大型車に関しては、新短期規制である平成16年排ガス規制適合、且つ平成12年基準粒子状物質85%低減レベル適合
に伴い、[PJ-]系となった。
●12トン以下の大型車(三菱エアロミディが該当)に関しては、新短期規制である平成15年排ガス規制適合、且つ平成12年基準粒子状物質
75%低減レベル適合に伴い、[PA-]系となった。
△側窓にスモークガラスを採用。(ほくてつバス(株))
<三菱ふそう>
□PA-MK27FM
●標準仕様ノンステップバス適合に伴い、以下の点が変更。
・握り棒のカバーが全て朱色となった。
・降車ボタンは新型のWS-260を採用。
○優先席が濃赤ベースとなった配色となり、模様は通常座席のものを踏襲。
□PJ-MP35JM
○側窓の配置において、公式・非公式両側の最前部に小さな固定窓が設置。(この箇所のみガラス色が透明)
⇒後年導入されるエアロスターワンステップのスタンダード要素として継続された。
○中扉は近年の新車で採用されている引き戸を採用。
○側窓内側の縦桟は、1996年11月導入車と同様の黒色処理を踏襲。
以下の変更点は、2006年度のほくてつバス(株)導入分まで継続。
○握り棒のカバーは全て黒色。
○座席モケットのデザインは、優先席を含んだ全ての座席に、水色・青色の幾何学模様をベースに、水色・緑・朱色からなる
小型四角形の模様が入ったデザインを採用。
⇒2003年式以降の小田急バス(株)、立川バス(株)と同一のモケットデザイン。
○降車ボタンは新型のWS-260を採用。
○床色は青の混じった濃灰色のデザインに(模様は無し)
<日野>
□PJ-KV234N1
○握り棒は出入口付近のみ朱色となり、他箇所は全て黒色。
○座席モケットのデザインは、通常座席が青ベース、優先席が薄赤をベースとした小型の四角形模様入りを採用。
○降車ボタンはレシップ製の"KSP-450"を採用。
⇒ブザー音は軽く「プー」と鳴動するものに。(類似例として、都営バスの2001年度導入車までのいすゞ車などの音色に近い)
○床色は青の混じった灰色をベースに、三日月模様が入ったデザインに。(ふそう車と異なる)
これらの変更点は、2006年度のほくてつバス(株)導入分まで継続。
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型式写真
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↑日産ディーゼル"JP"(PK-JP360NAN) 日野製エンジンが採用された初のJPとなった。 |
※ラッピング解除後 ※能登地区移籍後のホイール無塗装化後 JPにおいてもシビリアンテールが採用された。 |
↑日野"レインボー"(PK-HR7JPAE) この時に導入された同車種は、基本的に前年度導入の仕様を踏襲。
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前年度導入分と同様、北陸鉄道(株)導入分(上写真)と加賀白山バス(株)導入分では、社番の位置が異なる。 ⇒[画像]加賀白山バス(株)導入分はこちら ※加賀白山バス(株)導入分は、社名表記がガラス下部分から移設された後の写真。(更に広告枠撤去後) |
↑日野"レインボー"(PK-HR7JHAE) 新製HRとしては初の"赤面"に。 |
ほくてつバス(株)で採用されたスモークガラスが、北鉄金沢中央バス(株)においても取り入れられた。 |
⇒前回導入分からの仕様変更点
<共通>[●:メーカー側による仕様変更 ○:導入事業者側による仕様変更 △:グループ会社内での仕様変更(文末に括弧で該当各社表記あり)]
△優先席が濃赤ベースとなった配色となり、模様は通常座席のものを踏襲。(北陸鉄道(株),北鉄金沢中央バス(株),加賀白山バス(株))
<日産ディーゼル>
□PK-JP360NAN
●12トン以下の大型車であるため、新短期規制である平成15年排ガス規制適合、
且つに平成12年基準粒子状物質85%低減レベル適合に伴い、[PK-]系となった。
●標準仕様ノンステップバス適合に伴い、以下の点が変更。
・握り棒のカバーが全て朱色となった。
その他は前回導入の同型を踏襲されたものと見解。
<日野>
□PK-HR7JPAE
共通での変更点を除き、前回導入の同型を踏襲されたものと見解。
□PB-HR7JHAE
●12トン以下の大型車であるため、新短期規制である平成15年排ガス規制適合、
且つに平成12年基準粒子状物質85%低減レベル適合に伴い、[PB-]系となった。
○ライト間の黒塗装が省略された"赤面"を採用。
⇒新製時から採用されるのは、この時に北鉄金沢中央バス(株)へ導入された2両が初と思われる。
○ほくてつバス導入分と同様、スモークガラスを採用。
○降車ボタンは、オージ製の新型タイプとなるWS-260、優先席のみ押釦部分が内側に窪んだWS-262を採用。
⇒WS-262が採用されるのは、北鉄グループとしては初かと思われる。
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コメント
この年度において特筆すべき点として、何と言ってもほくてつバス(株)に大型ワンステップの新車が初導入された事が挙げられます。北陸鉄道(株)以外のグループ各社においては、新製車は中型車のみ配置される状況が続いておりましたが、ここに来てグループ会社初の新製大型車が導入されました。
また、三菱ふそう"エアロスター"に関しては、登録時期の2005年10月から、2006年1月施工の保安灯火基準改正に備え、フォグランプの形状といったライト類の配置が変更されたため、流線形カラーのワンステップで基準改正前のライト配置というのは、この年度導入車限りの組み合わせとなりました。
一方、北陸鉄道(株)では継続して中型ロングが導入されておりましたが、【ほくてつ】2005年4月に記載されている設備投資計画によれば、2005年度における北陸鉄道(株)の新車導入予定数は7両であるにも関わらず、年内は三菱ふそうMK2両のみの導入に留まりました。残りの日産ディーゼルJPや日野レインボーは翌年2月の導入となった為、年単位で見れば、2005年に導入された北陸鉄道(株)の新車は、僅か2両しか導入されませんでした。
翌年度からは、北陸鉄道(株)においても純正の大型車を導入するようになった為、新車の中型ロングが平和町線に投入される流れは、この年度までとなりました。
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◆営業報告書から年度別車両導入数を紐解く
2005年度の導入車両数が記載されている営業報告書(第94期)には、次に示す内容が記されています。
・高速:2両
・大型特急:2両
・大型低床:7両(連結子会社:7両)
・貸切バス:(連結子会社:7両)
これを踏まえると、この年度に導入された車両は、次の陣容になるのではないのでしょうか。
・高速
・35-646~647
└計2両
・大型特急
・25-644~645
└計2両
・大型低床
・35-648~649、16-650~651、26-652~654(35-101~105, 25-106~107)
└計7両(7両)
・貸切バス
・*6-077~*6-086
連結子会社に関しては、年内に導入された車両だけでも7両を満たしてしまうため、加賀白山バス㈱の26-216、北鉄金沢中央バス㈱の66-019、020は翌年度予算で導入された可能性も考えられるかと思われます。
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